みかん、くり・けやき釉薬 2人用 土鍋 【作者:北川魚彦】
説明
今回、初めて登場します。
「満願寺窯麦彦」の兄、魚彦の作品のご紹介です。
作者につきましては、「満願寺窯より」をご覧下さい。
作者、魚彦の作る土鍋はオンラインで初登場です。

この土鍋は、伊賀土をベースに4〜5種類の土を独自にブレンドした“多気孔土鍋”です。気孔が多いことで熱伝導がよく、ごはんがふっくら炊けるのが大きな特徴です。
また、この土鍋には大きな特徴があります。
自然釉薬(植物や野菜由来の灰釉)を使って土鍋を作るためには、専用の粘土が必要になるという点です。
一般的な土鍋土であるペタライトは、自然釉薬の融解温度より低い温度で焼成する必要があり、自然釉薬を十分に溶かして焼き締めることができません。
そのため満願寺窯では、自然釉薬の融解温度に耐え、しっかり焼き締められる土鍋土を一から作り上げています。
自然釉薬の美しさと風合いを最大限に引き出すための、唯一無二の土づくりです。

この粘土は粘度が低く、轆轤では引けないほど扱いが難しいため、すべて手捻りでひとつずつ丁寧に成形されています。
伊賀土鍋の愛好家の間では、使い込んでひびが入り、旨みが気孔に染みていくことを
「土鍋が育つ」と表現します。
これはただの中古のひびではなく、“おいしく料理ができるように成長した状態”です。自然素材ならではの変化を楽しみながら育てていくことが、この土鍋の魅力です。
なお、伊賀土の土鍋は熱による膨張で必ず「貫入(ひび)」が入ります。
これは割れを防ぎ、熱伝導を高める良いひびです。
ただし、縁まで到達する大きなひびは「悪いひび」ですので、ご使用を中止しご連絡ください。交換対応いたします。

火にかける際は、100円ショップなどで売られている金網(バーナーパッド)を敷くと、火が一点に当たるのを防ぎ、焦げつきや急激な温度変化を避けられます。
作者はいつもバーナーパッドを使い、米2合に水約450cc、中火で20分・蒸らし10分で炊いています。
一般的な土鍋は米のとぎ汁で目止めをしますが、伊賀土のように目の粗い土鍋は
「おかゆ」での目止めが必要です。
満願寺窯では片栗粉での目止めと弱火での試験炊きを済ませてからお届けしていますので、すぐにお使いいただけます。
日々使うほどに味わいが増し、料理の旨みを引き出してくれる土鍋です。ぜひ、この土鍋を育ててください。

【タイプA】
みかんの灰を用いた自然釉が焼成の温度や酸化具合によって、白っぽい部分と淡い橙色が自然に混ざり合い、やわらかな白橙の表情を生み出しています。素地の赤土と釉の対比が美しく、炊きたてのご飯をふっくらと包みます。使うほどに艶が増し、日々の食卓に温もりを添える一品です。






【タイプB】
くりとけやきの灰を調合した釉薬が深みのある灰褐色を呈し、落ち着いた風合いの土鍋。重厚な質感と穏やかな色調が調和し、煮込み料理にも最適。使い込むほどに釉の表情が豊かに変化します。






手作りによる特徴
釉薬の流れや、石はぜなど、自然の美しさや手作りによる個体差を楽しめるのも陶器の魅力です。満願寺窯の作品は轆轤(ろくろ)を使わない手びねりです。植物による自然灰釉を使い薪で焼くことで、土や植物の個性が陶器に現れ、ひとつひとつに個性があります。

垂れ / 釉だまり 表面に釉薬が垂れた状態や、底に溜まった状態も含めてデザインされた作品です。 
貫入 釉薬のひび模様で、貫入の現れ方により価値が高まる場合もあります。 
焼きむら じっくりと火を入れた手作りならではの火色を感じるものとして楽しまれます。 
鉄粉 鉄分が多い土は深い色合いになり、鉄分が表面に黒い点となって表れます。 
石はぜ 土に含まれる石が表面に現れることで、陶器の風合いや景色として楽しまれます。






